アリババを通じて中国のサプライヤーに注文しました。
銀行送金で代金を支払いました。
しかし、その後サプライヤーから一切返信がありません。
商品も届かず、返金もなく、説明もありません。
このような状況に直面しているのは、あなただけではありません。
毎年、多くの海外企業やバイヤーが、中国のサプライヤーへの支払い後に同様のトラブルに遭っています。単なる契約上の紛争である場合もあれば、代金を受け取った後にサプライヤーが姿を消してしまうケースもあります。
しかし、中国企業へ送金したからといって、お金を取り戻せないとは限りません。状況によっては、中国国内で法的措置を講じ、代金を回収できる可能性があります。
ステップ1 証拠を保全する
まず、以下の資料をできる限り保存してください。
- 売買契約書
- 発注書(Purchase Order)
- Alibabaの注文情報
- インボイス
- 銀行送金記録(SWIFT等)
- メール
- WhatsAppやWeChatのやり取り
- 商品の写真・動画(ある場合)
- 船積書類
正式な契約書がなくても、メールやチャットの内容が中国の裁判所で重要な証拠となる場合があります。
ステップ2 実際の受取人を確認する
最も重要なのは、誰が実際に代金を受け取ったのかを確認することです。
送金先は以下のいずれかであることがあります。
- 中国企業名義の口座
- 別の中国企業
- 個人名義口座
- 海外法人
送金先によって、取るべき法的戦略は大きく変わります。
ステップ3 中国サプライヤーを調査する
訴訟を起こす前に、会社の状況を確認することが重要です。
- 現在も営業しているか
- 中国で正式に登記されているか
- 法定代表者は誰か
- 差し押さえ可能な財産があるか
- 過去に訴訟歴があるか
- 中国の失信被執行人リストに掲載されているか
これらは回収可能性を判断する重要なポイントです。
ステップ4 中国弁護士名義で内容証明(弁護士通知書)を送付する
多くの場合、最初の実務的な対応は、中国の弁護士名義で正式な通知書(Lawyer’s Demand Letter)を送付することです。
これにより、相手方に対し、
- 本件について真剣に法的措置を検討していること
- 中国で訴訟を提起する可能性があること
- 自主的に支払う最後の機会であること
を伝えることができます。
実際には、この段階で和解に応じる中国企業も少なくありません。
ステップ5 中国で訴訟を提起する
交渉で解決しない場合は、中国で訴訟を提起することを検討します。
事案によっては、以下を請求できる可能性があります。
- 売買代金の返還
- 契約違反による損害賠償
- 遅延損害金
- 財産保全
- 強制執行
訴訟を行うべきかどうかは、請求金額、証拠、相手方の財産状況などを総合的に判断する必要があります。
Alibaba Trade Assuranceを利用していた場合は?
AlibabaにはTrade Assurance制度があります。
しかし、すべての紛争について補償されるわけではありません。
補償の可否は、
- Trade Assuranceを利用していたか
- Alibabaの補償対象に該当するか
- 申請期限内か
などによって決まります。
Alibabaで解決できない場合でも、中国企業に対して訴訟を提起できる可能性があります。
中国サプライヤーと完全に連絡が取れない場合は?
相手方から一切返信がなくても、法的手続きを進められる場合があります。
連絡が取れないからといって、
- 中国で訴訟を提起すること
- 裁判所による送達
- 判決の取得
- 強制執行
が不可能になるわけではありません。
重要なのは、相手方に回収可能な財産が存在するかどうかです。
当事務所がお手伝いできること
Lyu & Associatesでは、海外企業・海外バイヤー向けに、中国企業との商事紛争を取り扱っています。
- Alibaba取引トラブル
- 商品未発送
- 返金請求
- 品質クレーム
- 契約違反
- 中国企業に対する債権回収
- 中国での訴訟
- 中国判決の強制執行
- 外国判決の中国での承認・執行
通常は、まず事前リーガルアセスメント&紛争解決サービスから開始します。
このサービスでは、
- 証拠の確認
- 法的分析
- 回収可能性の評価
- 弁護士通知書の作成・送付
- 中国企業との交渉
を行います。
必要に応じて、中国国内での訴訟・強制執行まで一貫してサポートいたします。
ご相談をご希望の方へ
Alibabaで中国企業に代金を支払った後、商品が届かず、サプライヤーとも連絡が取れなくなった場合は、できるだけ早く対応することが重要です。
以下の資料をご用意のうえ、お問い合わせください。
- 案件概要
- 契約書または注文書
- 送金記録
- メール・チャット履歴
- その他関連資料
資料を確認した上で、中国法に基づき、最適な対応方法をご提案いたします。